2016年10月18日

料理百名山I「日本の旅館めし」

土瓶蒸しIMG_0104.jpg刺身吟遊IMG_0112.jpg
「料理百名山」に旅館の
食事はなじむのか?
人気旅館の食事は
有名グルメ評論家や
温泉ライターなどが
取り上げていて、
そのように既に世間が
注目している料理に
星をつけることとは
一線を画そうという
「料理百名山」では
ありますが、世に溢れる
星とは違う視点で
考えてみたいと思います。

前回考察した、
旅館めしの美味しさを
決定づける非日常的
「体験」は、食べた後
「家に帰らなくていい」
ということでした。
が、旅館の提供する
非日常性はもうひとつ
あります。それは浴衣で、
(旅館によっては作務衣等で)
食事ができるということです。
海外のホテルだけでなく
日本のホテルでもそうですが、
食事をするときは
ホテルの内外を問わず、
きちんとした服装で
出かけなければ
なりません。
女性であれば、
きちんとしたメイクも
必要でしょう。
日本旅館のユニークな
ところは、部屋も服装も
非常にリラックスした
状態のまま、レベルの高い
料理を食べることが
できるということです。
世界中で、こんな「体験」
ができる施設はないと
思うのです。

さて、食前酒から
ジワジワ始まった食事ですが、
いよいよワインが
運ばれてきました。
値段の安い順に並んだ、
ワインリストの一番
上にあったチリワインです。
美味いではありませんか。
いやいや、ぜんぜんこれで
オーケーです。
美しく盛られた
前菜がもう一皿
やってきました。
何だか会話も弾み、
料理とワインへの
集中力が切れそうに
なるのを必死で
こらえながら、楽しい
酒宴は続きます。

大規模旅館全盛時代は、
料理はどちらかというと
質より量。
刺身がこれでもかと
大量に配置された船盛り、
海の幸山の幸で
溢れた天麩羅、
金目鯛など豪華な
煮魚など圧倒的な
量の豪華さが「おもてなし」
だったのです。
貧乏でおさえきれない
食欲に悩んでいた頃の
僕には天国のような
食事でしたが、
時代は、変わるものです。
僕も、ずいぶん贅沢に
なったものです。

「そうら、おいでなすった」
と思わず呟いてしまう
僕の大好物の登場です。
松茸と鱧の土瓶蒸しです。
この季節、これに勝る
ものはありません。
いえ、いっぱいありますが、
今日の僕にとっては、
これがメインイベントです。
スダチを絞って、
ああ、いい香りです。
しかもいいお出汁。
土瓶の中では、
松茸と鱧がおいでおいでを
しているようです。
どちらかというと、
日本酒でいきたいところでは
ありますが、ワイン、
いやいやどうして、
いいではありませんか。
日本酒とは違って、
すっきりした酸味が
口をリフレッシュ
してくれます。
お刺身は、
上質のものが
少しずつきれいに
盛られています。
蒸し物、焼き物など、
料理は進み、
ワインも進みます。
炊き込みご飯で
締めたあとは、
すぐごろ寝して
そのあと
もうひと風呂
浴びる僕でした。

今回の「料理百名山」は
これまでと趣を異にして
「旅館めし」としました。
ちょっと贅沢では
ありましたが、
日本人に生まれ、
美味しいものを
探訪する僕にとって
それは避けて
通れないものでした。
次回は、旅館の朝飯に
ついて書こうと思います。

posted by トッチ at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 料理百名山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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