2016年09月07日

焼鳥屋さんで「塩」はないと思うんですけど。

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焼鳥屋さんに行くと、何となく食通の風情で、
「タレ」ではなく「塩」を頼む人がけっこういます。
冷奴や蕎麦も塩で出す店があり、
ありがたがって食べるお客さんさえいます。
どうも「塩」は、素材本来の味を
楽しむ調味料として絶対王者の地位に
あるように思います。
それは、百歩譲っていいとしても、
焼鳥屋さんで、「塩」はないと思うんです。
いや、全部「タレ」とはいいません、
例えば手羽先だけはよしとしても、
「タレ」で頼まない人の気持ちが知れません。
あの、店頭から溢れ出す「タレ」の焼ける
甘辛く香ばしい匂い。
焼き鳥はその「タレ」を味わうために
行くのではないですか?
「塩」なら極論いえば
家でも焼けるじゃないですか。
市販の焼き鳥の「タレ」で
いくら焼いてもあの味にはなりません。
何万本もの焼き鳥のエキスが
くぐり抜けた「タレ」だからこそ出せる味。
お金を出しても買えない「タレ」です。
ジュウジュウと油が沸き立つ状態の
焼き鳥に、七味を一振り。
うーん、この匂い、「タレ」だけではなく
炭に垂れた鶏の油が焼かれてだす煙が燻した
スモークの香りが全体をおおっている。
熱い熱い、「タレ」の甘さが弾力のある地鶏のコク
と溶け合い、かすかに焦げたほのかな苦み。
グーッと生ビールをやる。
ああ、幸せだ。
これが、焼き鳥じゃないですか。
ところが、最近の気取った人気焼き鳥屋さんの中には
コースで焼き鳥が供され、そのほとんどの部位を
「塩」中心で出す店が少なくありません。
自慢の素材と焼き加減であるのはわかります。
レモンや大根おろし、ユズ胡椒や練り梅、
カレー塩や抹茶塩など
工夫がないわけではありません。
でも、僕は、心の中で呟きます。
「これは焼き鳥ではない」
僕には、世の中のこの「塩」に対する
奇妙とも思える喝采ぶりに疑問を感じます。
やせ我慢して「塩」を頼んでいるようにしか
見えないのです。
僕は、言います。
焼き鳥は、「タレ」を食べるものです。








posted by トッチ at 21:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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