2016年11月03日

酒場は人間交差点D「真夜中のラーメン」

ラーメン三田IMG_0338 (002).jpg
禁断!真夜中のラーメン。
酔っ払いにとって
これほど心が躍るものは
ありません。
僕にそれを教えてくれたのは、
会社の先輩でした。
尋常ならざる量のお酒を
飲んだときに訪れる
強烈な空腹。
そこに高校生のような
食欲で流し込むように食べる
コッテリした豚骨ラーメン。
なぜこんなに
美味いのでしょうか。

若い頃、僕は、
いくら飲んでも
二日酔いにならないぐらい
お酒が強かったので、
お酒好きで経費を
たくさん使える
その先輩がよく飲みに
連れて行ってくれました。
六本木界隈で
お寿司屋さんのあと
バーで飲んでそのあとは
キャバクラで大騒ぎ。
それでは終わらず
キャバクラの女の子たちと
食べたくもないのに焼肉。
なんというお大臣のような
飲み方でしょう。
その先輩は、そもそも
育ちがよくお金持ち。
もしかしたら一部は自腹で
払っていてくれたのかも
しれません。

8時間ぐらいでしょうか。
一緒にぶっ通しで
飲んでいると、
何だか帰りたく
なくなってくるのです。
恋人でもあるまいし
妙な気分ですが、それは、
お祭りが終わってしまうのが
名残惜しいような
気持ちに似ています。
女の子たちは焼肉で
腹を満たすと
とっとと帰ってしまいます。
もう、お酒など
飲みたくもないのに
バーで飲みなおします。
しんみりとした、
話になり、
ますますうら寂しい
気持ちになって、
帰りたくないのです。
それはお互い同じ気持ち、
阿吽の呼吸で、
だらだらと飲んでしまいます。
薄っすらと東の空が
白み始めると、
「ラーメンいくか?」
と先輩がお決まりの一言。
「行きましょう」
こうして悪魔のような
真夜中の、いや早朝の
ラーメンでお腹を
満たすのです。
当然のように、
餃子とビール。
どれだけ飲んで
食べるのだ。
店を出ると、
朝日が眩しく
もう家に帰る時間です。
先輩も僕も諦めて
タクシーに乗り込みます。
戦友とでもいうのでしょうか、
長い夜を戦い抜き、
お互いを称えながら、
数時間後には、
会社で顔を合わすわけです。

「後日談」
先輩はその後、転職し、
飲みに行くことも
なくなりました。
わがままで強引で、
優しい人でした。
高校生の頃、
女の子と遊ぶより
男同士ばかばかしいことを
しているのが楽しかったことを
思い出すのですが、先輩は、
みんなが大人になって
なくしてしまった
その「青春」のようなものを
持ち続けていたように
思います。
いや、それを失うのを
怖れていたのかもしれません。
ある昼時、猛烈にその味が
食べたくなり、ひとり
いつもの真夜中ラーメンの
お店にわざわざ足を運びました。
ズズッズズッといつものように
麺をすすって感じたのは、
強烈な塩辛さです。
しかも脂っこさも半端ではなく
よくこんなものを旨いと
思っていたなと
感じたのです。
おそらく、酔っぱらって
味覚が若干麻痺した舌には、
このぐらいはっきりした
味でなければ美味しくないのです。
もっと酔っぱらってから、
出直すとしましょう。

posted by トッチ at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 酒場は人間交差点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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