
幸福の酔っ払い@
ショーウインドーの商品を見て歩き買い物気分を
楽しむウインドー・ショッピングというのがありますが、
僕は「ウインドー・ドリンキング」をよくやります。
鰻屋さんの前で匂いをおかずにして
ご飯を食べるという落語もありましたが、
僕の場合は、いい飲み屋さんのある商店街を
店の中をさりげなく覗きながらうろうろ歩き、
今夜は何を肴にお酒を飲むか、
心の中でシミュレーションします。
これを僕は「ウインドー・ドリンキング」と
ネーミングしました。
魅力的な店の前で、お酒を飲んだ気になって、
料理を食べた気になって、
その味わいを想像するのです。
例えば、写真の「慶応仲通り商店街」。
この風景を見た瞬間、
あれやこれや「孤独のグルメ」の
(酒の飲める)井之頭五郎になりきって、
今夜のお酒をおいしく楽しむための
戦略を立てるのです。
商店街を入ってすぐのところに
「天磯」という庶民の味方が
待ち受けます。その名のとおり、
天麩羅はもちろん、お刺身や
煮物、焼き物、季節のものなど
お酒にはたまらないおつまみが
ズラリと揃いおいしくて安いのです。
いつもサラリーマンであふれています。
その並びにある、立ち飲み串揚げ屋さんも
かなり気になるお店です。
ここは、学生さんとサラリーマンが
ほどよく入り混じっっていい感じです。
チェーン店も含めて様々な飲み屋さんが
渦巻く通りをさらに進んでいくと
「鬼平」という名前だけで入りたくなるお店、
カウンターのイタリアン、流行の立ち飲み、
焼肉、寿司、うどん、中華、焼き鳥、
ちゃんぽんなど、めまいがするほどの誘惑が
襲い掛かります。
中でも黙って通り過ぎることが
困難なお店が鰻・焼き鳥の「鳥駒」です。
このお店は、先ほどの「天磯」と並んで
この商店街の至宝といっていいでしょう。
鰻・焼き鳥はもちろん、名物の鳥の丸揚げ、
(お一人様にありがたい半身揚げもあります)
これまた外せないポテトサラダなど
鰻を食べなくても充分に満足できるお店です。
いつもサラリーマンで溢れ、
入れないこともありますが、
安くておいしいお店です。
ここまで何本もの脇道があり、
大人のおでん屋さんやラーメン屋さん、
立ち飲みのピザ屋さんに世界の山ちゃん、
少し離れて有名なラーメン次郎、
津国屋、絶品中華の桃の木など、
いいお店がたくさんありますが
それはまたいつかご紹介します。