2016年09月29日

「ウインドー・ドリンキング」慶応仲通り商店街

慶応商店街IMG_0206.jpg
幸福の酔っ払い@
ショーウインドーの商品を見て歩き買い物気分を
楽しむウインドー・ショッピングというのがありますが、
僕は「ウインドー・ドリンキング」をよくやります。
鰻屋さんの前で匂いをおかずにして
ご飯を食べるという落語もありましたが、
僕の場合は、いい飲み屋さんのある商店街を
店の中をさりげなく覗きながらうろうろ歩き、
今夜は何を肴にお酒を飲むか、
心の中でシミュレーションします。
これを僕は「ウインドー・ドリンキング」と
ネーミングしました。
魅力的な店の前で、お酒を飲んだ気になって、
料理を食べた気になって、
その味わいを想像するのです。
例えば、写真の「慶応仲通り商店街」。
この風景を見た瞬間、
あれやこれや「孤独のグルメ」の
(酒の飲める)井之頭五郎になりきって、
今夜のお酒をおいしく楽しむための
戦略を立てるのです。
商店街を入ってすぐのところに
「天磯」という庶民の味方が
待ち受けます。その名のとおり、
天麩羅はもちろん、お刺身や
煮物、焼き物、季節のものなど
お酒にはたまらないおつまみが
ズラリと揃いおいしくて安いのです。
いつもサラリーマンであふれています。
その並びにある、立ち飲み串揚げ屋さんも
かなり気になるお店です。
ここは、学生さんとサラリーマンが
ほどよく入り混じっっていい感じです。
チェーン店も含めて様々な飲み屋さんが
渦巻く通りをさらに進んでいくと
「鬼平」という名前だけで入りたくなるお店、
カウンターのイタリアン、流行の立ち飲み、
焼肉、寿司、うどん、中華、焼き鳥、
ちゃんぽんなど、めまいがするほどの誘惑が
襲い掛かります。
中でも黙って通り過ぎることが
困難なお店が鰻・焼き鳥の「鳥駒」です。
このお店は、先ほどの「天磯」と並んで
この商店街の至宝といっていいでしょう。
鰻・焼き鳥はもちろん、名物の鳥の丸揚げ、
(お一人様にありがたい半身揚げもあります)
これまた外せないポテトサラダなど
鰻を食べなくても充分に満足できるお店です。
いつもサラリーマンで溢れ、
入れないこともありますが、
安くておいしいお店です。
ここまで何本もの脇道があり、
大人のおでん屋さんやラーメン屋さん、
立ち飲みのピザ屋さんに世界の山ちゃん、
少し離れて有名なラーメン次郎、
津国屋、絶品中華の桃の木など、
いいお店がたくさんありますが
それはまたいつかご紹介します。

posted by トッチ at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 幸福の酔っ払い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月01日

無敵のハイボール

ハイボールIMG_0234.jpg
メンチカツIMG_0242.jpg
最近は、すっかりハイボールです。
痛風病の知人がのたうち回っているのを見て以来、
気を付けるようにしています。
最初の一杯はやはり旨みのあるビールを
ゴクゴク飲むのが最高ですが、
ハイボールは、ウイスキーの風味に
意識を集中し静かに口に含むのがいい気がします。
パチパチと弾ける炭酸のキックを楽しんでいると、
一日の疲れが爽やかに洗い流されていきます。
サッパリした口の中に、枝豆を放り込む。
豆の旨みがしっかり感じられます。
ああ、枝豆ってこんなにうまかったのか。
ハイボールを一口、二口、
金曜日はついつい、いきすぎてしまいます。
いい感じに気持ちよくなったところに、
メンチカツが運ばれてきます。写真のように
僕はたっぷりソースをかけます。
このお店のソースは、
少し甘めでそれが僕の好みに
ぴったりなのです。
ハイボールと揚げ物という
黄金のコンビが揃えば、
もう怖いものはありません。
肉と玉ねぎの程よい甘みの
あふれた脂に、ソースの酸味と
香辛料の風味がからみあい、
子供のころのような
無限の食欲が蘇ってきます。
そこにハイボール、
大人にしかわからない快楽。
贅沢をすればキリがありませんが
特に贅沢をしなくても
自分の食欲と真剣に向き合い、
いま絶対に食べたいものを探り当て
それに合うお店とお酒を選べば、
勝ったも同然。
冴えないサラリーマンの
僕ではありますが日々、
こんな食と酒をめぐるドラマの中を
生きているのです。









posted by トッチ at 12:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 幸福の酔っ払い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月05日

ビールよ今夜もありがとう

ビール鳥駒IMG_0267.jpg
プリン体は気になりますが、
やはりこれがたまらない幸福です。
僕はお酒が好きで、
何でもいけるのですが、
料理に合うのは、
やはりビール、日本酒、
ワインなど醸造酒ですね。
20代のころは無限に飲めましたが、
今や数杯でだらしなく酔っぱらう
「おじさん飲み」。
まわりに迷惑をかけないよう、
おつまみとお酒との
対話に没頭し、いい感じのところで
パッとひきあげるよう心がけています。
今日のお通しは、冷奴。
この組み合わせが
いいんです。この店では、
ただの醤油ではなく、
ニンニク・ネギ醤油。
意外なことに、この強い味が
豆腐の淡白な味を
決して殺すことなく、
大豆の旨みも充分
感じさせてくれます。
一口食べると、
生のニンニクとネギの
ピリッとした辛みに舌が
かすかに痺れ、猛烈に
食欲を刺激します。
そこに、ビールです。
醸造酒は、ご飯と同じ働きを
持っているのだなあと、
この瞬間に僕はしみじみと
実感します。
ビールの苦味と炭酸が、
強く香る豆腐の味を
心地よく流していきます。
僕は子供のころ豆腐の旨さが
よくわからなかったのですが、
お酒を飲むようになって
そのじんわり口に広がる
旨さを知りました。
何という幸福でしょう。
僕は、ひとりつぶやくのです。
おつまみを何倍も
おいしくしてくれるビールよ、
今夜もありがとう。










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2016年10月07日

シラスに泣いた夜

山かけ、シラス胡瓜IMG_0238.jpg
昼から天丼とか鰻とか
カロリーにまみれること
があります。若い頃は
何てことなかったのですが、
おじさんになってしまった
僕は、夜はさっぱりと
お酒だけでも十分気分です。
こんな日に頼むのは例えば、
シラスと胡瓜の酢の物に、
山かけ。いいですね。
大人のオーダーです。
普段は子供のような
食欲に負けて、食べたいものを
ブルドーザーで根こそぎ
さらっていくような、
美意識など全く感じさせない
オーダーをしてしまうのですが、
今夜は池波正太郎になった
つもりで渋い大人の飲み方を
日本の若者たちに
見せてやろう、なんてことを
考えているころは、
駆けつけ一杯を
仕上げてしまっていて
もうほろ酔い気分。
運ばれてきた
シラスは僕の大好物です。
これほどやさしい味の魚は
ないでしょう。
胡瓜との酢の物にすると、
最初は爽やかな酸味と
胡瓜の歯ごたえ香りが広がり
その後を猛スピードで
シラスの確かな旨みと甘みが
追いかけてくるのです。
健気です。こんなに小さく
淡白な魚たちが力を合わせて
襲ってくるのです。
なんという素晴らしい
魚たちでしょうか。
本当にありがとう。
何だか泣けてきました。
もう酔っぱらい過ぎかも
しれません。
今日は、この辺で。








posted by トッチ at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 幸福の酔っ払い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月10日

ああ、昼ワインの頽廃

ちぇっぽワインIMG_0340.jpgちぇっぽパスタIMG_0345.jpg
休日は、時々贅沢をします。
といっても、ランチですが。
夜行くと支払いが心配な
お店もランチなら大丈夫。
今日は、昼からワインです。
このブルジョア感、背徳感、
頽廃的雰囲気。
ビスコンティの映画の
主人公になった気分で、
冷たいところを一口。
すっきりした味、
昼ワインにはぴったりです。
二口、三口、
グイグイと
すきっ腹にいって
しまったので、
教科書通りの食欲増進効果が
表れはじめ、ビスコンティも
どこへやら。
猛烈な空腹感が、
トマトソースのパスタの
お出ましを今か今かと
待ち構えています。
奥さんの頼んだ、
スモークした鴨のサラダを
ちょいとつまみにさせて
もらっているうちに、
もはや井之頭五郎と化した
僕の前にもうもうと湯気を漂わせて
パスタが運ばれてきます。
ブログ用の写真撮影する間も
もどかしく、熱々のパスタに
取り掛かります。
慌てるな慌てるな、
ワインを楽しみながら
食べなくてどうする。
酒飲みのプライドを
失ってはいけない。
落ち着いて、
ゆっくり行こうではないか。
トマトの凝縮された旨み、
バジルの爽やかさが、
ワインをどんどん呼び込みます。
昼ワイン。いい感じの酩酊。
これ以上の
幸福があるでしょうか。

posted by トッチ at 16:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 幸福の酔っ払い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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