2016年10月14日

この味のために来る!新橋「なだ」の冷奴。

なだ風冷奴IMG_0362.jpg
新橋はサラリーマンにとって
ハレの舞台のようなものです。
この日の僕は、
粋に飲みたい気分で、
美味しいものに
関しては妥協を許さない
才能が集まる
ブロードウエイのような
新橋の裏通りをズンズン進み、
時々伺う「なだ」という
お店を目指します。
ここは、何を食べても
美味しいお店ですが、
ちょっと贅沢気分の時に
行くお店です。
こんな時に僕は、
役作りをします。
粋な大人を演じるため
スタニスラフスキーの
メソッドで美味しい
つまみをちょいと食べながら
ストイックに飲む大人の男に
なりきるのです。
人は誰でも少なからず
何らかの役を
演じているものです。
会社では従順で仕事好きな
サラリーマン。
家庭では物分かりのいい
善良な夫。
酒場では違いのわかる
食通の大人。
社会で生き抜くためには
誰もが俳優にならざるを
得ないのです。
お通しでつないでいるうちに、
注文してあった
「なだ風冷奴」が
供されます。これが、
このお店に来る最大の
理由です。
このお店は、
お刺身が美味しく
「売り」になっていますが
僕はこれなのです。
写真ではよくわからない
かもしれませんが、
豆腐の上になめたけと
キュウリの千切りをのせ
そのうえに刻み海苔を
たっぷりかけただけの
ものですが、これが
うまいうまい。
料理というのはセンスだな
と思うのはこういう一瞬です。
普通にある材料で、普通では
考えられられない味を
生み出すのが
優秀な料理人なのです。
家で真似をしたら
十分に美味しいものが
できましたが、
ちょっと違うのです。
おそらくなめたけと
海苔の味の差なのだと
思うのですが、
このお店のは、
本当に美味しくて
僕は日本酒に合わせたく
なりますが、今日は
焼酎お湯割。
チビチビと急がず
慌てずやっていると、
「鰤の炙りポン酢」が
運ばれてきます。
これまたいける。
この季節にしては
脂の乗った鰤を
炙った香ばしさ。
うーん、イカンイカン、
役作りが台無しです。
食欲が暴れだしました。
キャベツとコンビーフ炒め、
茄子とピーマンの生姜焼きを
無意識にオーダーしています。
これがうまいのなんの。
もはや役作りもしないのに、
井之頭五郎が猛烈な食欲で
食べ始めるのです。
このとき思ったのです、
僕はまだまだ修行が足りない。
もっと食を楽しむために
もっといい役者にならなければと。

<お店情報>
東京都港区新橋2-10-9
新橋から徒歩5分
内幸町から徒歩2分
新橋駅から252m
営業時間[月〜金]17:30〜23:00

★地図などさらに詳しい情報はこちらで⇨新ばし なだ







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2016年11月09日

角打ちワインショップに歓喜!大森「グランボワ」。

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「グラン・ボワ」という
ワインショップに、
僕はふらりと入って
みただけなのです。
と、そこは角打ち。
ワインの角打ちなのです。
何と素晴らしい
発想でしょうか。
店内の入り口付近には
僕にも十分手の届く価格帯の
ワインがずらりと並んでいます。
セラーの中には、おそらく
高いであろうワインが
鎮座していますが、
そこには触れないように
注意深く見てまわります。
心の中ではもう飲む気満々
なのですが、初めての店で
様子がつかめないので、
ワインを物色するふりを
しながら情報収集に努めます。
角打ちだし、価格も安心して
よさそうです。
おつまみはチーズを中心に
いろいろありそうです。
うじうじと、煮え切らない様子の
僕の気持ちを察したかのように
お店の女性が、立ち飲みできる旨を
さりげなく伝えてくれます。

「あっ、じゃあ赤ワインをください」
というと、ボトルを何本か出して
説明してくれます。
なるほどなるほど、
説明はあまり頭に
入らなかったので僕の好きな
ブルゴーニュを頼みます。
角打ちなのにきちんとした
大きめのグラスで出してくれます。
いい匂いが漂います。
「えっと、そのミモレください」
すかさず、チーズをオーダーし、
ワインをゆっくりと口に含みます。
いいではないですか。
こういうことでいいんです。
気取ったワインバーで、
値段を気にしながら
よそ行きの表情で飲むより
よっぽど僕に合っています。
思わずにんまりと、
微笑んでしまいます。
お店の女性が、いろいろ
優しく話しかけてくれますが、
あまり出しゃばらない感じにも
好感が持てます。
と、チーズがきれいに
スライスされて出てきます。
ああ、こういうことか!
一品ごとの価格が安く、
何品も頼めるシステムと
いうことでしょう。チーズは
20種類以上はあったでしょうか、
その中から何種類か頼むのが
いいのかもしれません。
次からは、そうしましょう。

角打ちとはいえワインのお店で
初めて入った客として
分別のいいところも
見せなければいけないので、
いつものようにガツガツと
飲むのもいかがなものかと考え、
僕はゆっくり時間をかけて
よく味わって飲のみました。
すると、一杯飲んだだけなのに
とても心地よく酔ってきたのです。
いやー、優雅です。
これがワインの楽しみです。
何杯もいきたいところですが
値段も確かなところはわからないし、
角打ちで長居するのは野暮。
もっと飲みたい気分を抑えて、
今日のところはお勘定としました。

<お店情報>
JR大森駅東口徒歩5分程度
大森駅から246m
営業時間12:00〜22:00
日曜営業
定休日は祝日

地図などさらに詳しい情報はこちらで⇨ワインショップ グランボワ




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2016年12月08日

恵比寿餃子「大豊記」で餃子を食べなかったの巻き

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何度か入ったことのあるお店です。
最初は餃子の専門店かと
思っていたのですが、実は
他のおかずもとても美味しく、
時々行くお店の一軒となりました。

これは、「焼売」派の僕の個人的な
感想ですが、ここの「売り」
になっている恵比寿餃子より、
メニューの片隅にある
焼売のほうが断然美味しいと
思っています。
きょうも当然ハイボールと
焼売をまずは注文して
スタンバイです。

それ以外のおかずは、
メニューを見渡して
いつも注文しないものに
チャレンジすることに
決めました。
このお店はチェーン展開
しているようで
あちこちで支店を構えています。
今日僕が入ったのは
御成門にあるお店です。
チェーン店の割には、
味がキチンとしていて、
セントラルキッチンで調理した
感じがしないお店です。
実際はどうなのか確かめた
わけではありませんが、
僕には十分美味しいお店です。
そうこうしているうちに、
ハイボールと、
パクチーサラダが
やってきました。
そうです、
今日のチャレンジ・オーダーの
1番バッターは、今世間で話題の
パクチーです。
ぐるなびの今年の一皿に
選定されたそうですが、
僕も大好きです。
ついこの間まで
苦手な野菜の
筆頭だったのですが
人間の好き嫌いとは
不思議なものです。
ごま油の風味豊かな
ドレッシングが美味しく
ハイボールによく合います。
2番バッターは、
タコのから揚げ山椒風味。
うわー、これはこれは、
山椒がピリリと利いて、
ビールに合うだろうなという、
味です。もちろん、ハイボールも
いいのですが、このために
一杯だけビールを頼んでも
いいぐらいです。
続けざまに3番バッターの
バンバンジーが登場。
ハイボールを飲むピッチも
上がってきます。

さて、いいいよ
4番バッターのお出ましですが、
その選手こそ、今日の
この店の一皿に挙げたい料理です。
鶏肉のピリ辛炒めというような
ネーミングだったような
気がしますが、揚げた鶏肉を
たっぷりの唐辛子とともに炒め、
甘辛ソースをからませた料理で
これが抜群に美味しかったです。
何しろ辛いので、ハイボールが
ズンズン入ります。でも、
辛さが甘く切ないほど美味しい
ソースにくるまれているので、
どんどん食べたくなるのです。
この4番バッターで
満塁のランナーを
還したという感じでしょうか。
5番バッターの焼売も
もちろんホームランですが、
派手な満塁ホームランの
後だったので
かすんでしまう始末。
ごめん!焼売くん。
次回は打順を
入れ替えるからね。

<お店情報>
東京都港区新橋5-23-10 片山ビル1F
御成門駅 A4番出口 徒歩2分
JR 新橋駅 徒歩8分
御成門駅から355m
営業時間[月〜金]
ランチ 11:30〜14:30(L.O.14:00)
ディナー 17:00〜23:00(L.O.22:00)
[土]
ランチ 11:30〜14:30(L.O.14:00)
ディナー 17:00〜21:00(L.O.20:00)
定休日は日曜・祝日
地図などさらに詳しい情報はこちらで⇨大豊記


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2017年01月08日

粋な大人の酒飲みとは

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三ぶん一口刺身IMG_1082 (002).jpg
銀座には大人のいいお店が
あります。「三ぶん」という
お店は、銀座の歌舞伎座
近くにある立ち飲み屋さん
ですが、料理は一流。
ちょっとした
割烹にひけをとりません。

僕は時々、2〜3杯軽く
引っかけてパッと帰る
粋な大人飲みをしたいときに
ここに行きます。
ここに来るときは、
日本酒が飲みたくなりますが
この日はハイボール。
そしていつも頼むおつまみは、
酒飲み八寸です。
写真のように、
お酒飲みにはたまらない
おつまみが、数品盛り
合されています。
その日の仕入れなどに
毎回内容が違うので
それも楽しみです。

これをちょぼちょぼ
つまみながら、
ゆっくり飲むハイボールは、
また格別です。
いつもはガブガブと
大学生のように
飲んでしまう僕ですが、
このお店では渋い
大人飲みなのです。

もう一品、
限定10食の一口刺身が
まだあったので注文。
これが何と100円。
この日はメジマグロ。
塩とマスタードで食します。
この辺のセンスが
素晴らしいのです。
味も間違いなし。
魚はすべて天然です。

寡黙でシャイな感じの
板さんの丁寧な仕事を
感じるおつまみで飲むと
シミジミとお酒が美味しく、
酔い方も違う気がします。
メニューを見渡すと、
美味しそうなものばかり。
ついつい長居したく
なりますが、
キャパの小さな
いいお店では、
粋な大人はパッと飲んで
パッと帰るものです。
この日も、きっちり
3杯飲んで粋に帰る
僕なのでした。
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2018年03月14日

大門「新亜飯店」の小籠包は魅惑のスープ爆弾!

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小龍包というのは、
今でこそ本格的なものが
どこのお店でも食べられますが、
昔は、そうではありませんでした。
オジサンはオジサンでもベテランの域に
達している僕の若い頃は、
小龍包などというメニューがあるのも
知りませんでした。
かじると、火傷しそうに熱いスープが
あふれ出し、むっちりとした肉の塊が
猛烈な勢いで湯気を立てるあの幸福感。
魅惑のスープ爆弾です。
初めて食べたときは、衝撃的でした。
こんな食べ物が、世の中に存在するのか・・・。
中国人恐るべし。
餃子とシュウマイしか知らなかった
僕たちの世代が、
そのうまさを知り、
こぞって通った店があります。
その名を「新亜飯店」。
大門にあるこの店は、
間口が狭く、大通りに面していながら
油断していると通り過ぎてしまう
ほど目立たないお店です。
新亜飯店IMG_0451 (002).jpg
久しぶりに僕は、
このお店に足を運びました。
本当はビールといきたかったのですが、
寒かったので、赤ワインをグラスで注文。
小龍包もすかさず頼みます。
蒸すのに時間がかかるので
入店、即注文。
これが、プロの仕事の流儀です。
チビチビ赤ワインで
体を温めながら待っていると、
大きな小龍包が
ずらりと並んだ大きなセイロが
運ばれます。
いやー、これこれ。
何年振りでしょうか。
熱い熱いといいながら、
とはいえ熱いうちがおいしい
小龍包を立て続けにほおばります。
この味この味。
赤ワインが進みます。
食べきれるか?
と思うぐらいの量が
あっという間になくなります。
ワインもあっという間に
なくなります。
生姜の千切りを時々一緒に
食べるのがまた、
いいアクセントになります。
体は温まるどころか、
汗をかくほどで、
上着を脱ぎ捨てると
僕は、豚肉細切りそばを注文。
新亜飯店IMG_0446 (002).jpg
ワインも追加して
ラストスパート。
ああ、ご馳走様でした。
食べ過ぎました。
やはり中華は、
大人数でいかないとダメですね。
昔、食べたときの
おいしさにのた打ち回る
あの感じに到達できなかったのは
僕が歳をとったせいかもしれませんが
大満足の一日でした。

<お店情報>
東京都港区芝大門2-3-2
JR山手線浜松町駅北口か徒歩約5分。
都営大江戸線・浅草線 大門駅 A6出口徒歩0分
大門駅から68m
営業時間[月〜土]11:30〜21:00(L.O)
[日・祝]12:00〜21:00(L.O)
日曜営業
定休日は正月
地図などさらに詳しい情報はこちらで⇨新亜飯店

posted by トッチ at 00:18| Comment(0) | この店、この酒、この一品。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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