2018年05月23日

庶民のご馳走「アジフライ」の研究。

アジフライIMG_0835 (002).jpg
アジという魚は、
刺身でも焼いても煮ても
干物でも美味しい魚ですが、
僕が一番美味しいと思う
調理法はフライです。
同じ青魚でも
イワシは脂が多すぎるので
塩焼きか丸干しにして
程よく脂を落として食べるのが
美味しい気がします。
サバは断然、〆サバ。
〆ることで水分が抜け、
味がギュット凝縮されて
青魚特有の旨みが
存分に味わえるからだと
思います。

では、なぜアジはフライなのか?
もともとアジは、どう調理しても
美味しく、青魚独特の臭みが
それほど気にならない魚です。
それが、フライになると、
やはり身から水分が程よく抜け
味が凝縮されます。
しかも揚げ油と一体となった
アジの青魚特有の脂は、
ある種の風味にさえ
感じられるのです。
それは、ラム肉と似ていて
嫌いな人にはダメでしょうが
香ばしく焼かれたラムは、
その独特のクセが、ある種
スパイスのような風味にも
感じられ、それ自体美味しいと
思えてくるものですが、
僕は、アジの青魚臭も同じで、
調理法によりこれが好ましくさえ
感じるようになるのだと
思うのです。

しかも、それに
ソースをたっぷりかけて
食べるわけです。
僕の好みは
ウスターソース。
このスパイシーさと、
酸味、甘みが庶民的な
アジという魚を、
極上のご馳走に
してくれるのです。
一流シェフの凝った
ソースなど不要。
アジフライは、
どの家庭でも味わえる
最高の料理だと思うのです。


ラベル:アジフライ
posted by トッチ at 15:33| Comment(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月25日

立ち食いの若大将「ちくわ天そば」の研究。

吉そばIMG_0930 (002).jpg
僕は、大好きな
立ち食い蕎麦に行くと、
かき揚げか、コロッケか、
ちくわ天か、迷いに
迷います。券売機の後ろに
列が出来た時は、
先を譲って一番後ろに
並びなおし、存分に葛藤する
こともあるほどです。
でも、立ち食い蕎麦ならではの
メニューは、コロッケか
ちくわ天。気取ったお蕎麦屋さん
では食べられません。
僕がちくわ天を
選ぶ時は、まずは
豪快な見た目のインパクト。
そして、あの歯ごたえと
練り物の旨みを渇望するときです。

写真の通り、
この立ち食いは、
結構な大きさの
ちくわ天がドカーンと
乗っています。
そもそも練り物の
完成品であるちくわを
天麩羅にするという発想は
普通のお蕎麦屋さんや
居酒屋さんのおつまみメニューに
ルーツがあるのでしょうが、
それを、蕎麦に乗せるという
アイディアが素晴らしいと
思うのです。
おつゆに油が溶け出し、
コクをアップしてくれます。
時々かじるちくわの弾力と
旨みが食欲を
大増進してくれます。
かき揚げやコロッケでは
こうはいきません。
途中でフニャフニャに
溶けてしまい、
コクはアップしますが、
歯ごたえや食感の楽しさが
味わえなくなるのです。
ムチムチしたちくわを
噛んで食べるときには、
「何かを食している」
という満足感が
あるのです。
これは、噛むという行為が
人間のDNAに眠る
野生動物としての快楽を
呼び起こすからかもしれません。
僕は、ホモサピエンスとしての
野生をこの立ち食い蕎麦で
取戻すことができるのです。
posted by トッチ at 14:23| Comment(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月26日

おつまみとしても優秀「海苔巻き」の研究。

すしかね巻物IMG_1244 (002).jpg
海苔巻きというのは、
なぜ美味しいのか?
子供の頃は、僕の家では、
お寿司といえば、
和菓子屋さんで買ってきた
かんぴょう巻きだったのですが、
その美味しさに全く気付いて
いなかったように思います。
子供としては、
にぎり寿司の代用品としての
位置づけだったように思います。
でも、大人になってみると、
そのかんぴょう巻きが実に
美味しいのです。

そもそも海苔巻きとは、
僕が思うに海苔の美味しさと
酢飯をメインに楽しむものだと
思うのです。
かんぴょうの甘辛味と
歯ごたえは、海苔の香ばしい
風味と旨みを引き立てる
引き立て役になっているのです。
特に海苔と一体となることで
それだけでは地味な味の
かんぴょうが何倍も
美味しく感じられるのです。
カッパ巻きを食べれば、
そのことがより
端的に感じられるのでは
ないでしょうか。
漬物ではなく
フレッシュなキュウリを
おかずに白いご飯を
食べても美味しいとは
思えません。
ところが、これを、
海苔巻きにし、
ほのかな甘みのある
酢飯と一体となると、
素晴らしく美味しい
食べ物になるのです。
海苔の香りが、
キュウリの青臭さを
覆い隠し、むしろフレッシュ
な香草のような風味に
感じられるのです。
淡白な味の
キュウリが逆に海苔の
味わいを強調してくれるのです。
僕は、お寿司屋さんで、
おつまみを頼み過ぎて
お寿司があまり入りそうも
ないときは、握り寿司より、
海苔巻きにします。
ちょいと醤油を
つけて食べると、
いいおつまみにも
なるのです。
〆のつもりで
頼んでも、ここから
ついつい飲み過ぎて
しまうのが、
困ったところです。



ラベル:海苔巻き
posted by トッチ at 22:40| Comment(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月30日

昭和の味!東銀座「チョウシ屋のコロッケ」の研究。

コロッケIMG_0886 (002).jpg
以前一度書きましたが、
僕はコロッケが大好物で、
お店で買うコロッケとしては、
東銀座のチョウシ屋のものが
一番好きです。
写真のコロッケは、
家飲みのおつまみように
買ってきたコロッケとメンチです。
ハムカツは売り切れでした。
うちでは時々、奥さんと僕、
それぞれが食べたいものを
買って家に帰り、
飲むことがあります。
奥さんは、体に良さそうな
野菜などさっぱりしたものを
買ってくることが想定されたので、
僕はガツンとラードで揚げた
揚げ物です。これを、
子供の頃のように、
齧りながら、一杯やるのは
最高の気分なのです。
前置きが長くなりすぎました。

なぜチョウシ屋のコロッケは、
こんなに美味しいのか?
今日は、そのことについて
考えてみようと思います。
そもそも中身は
ほぼジャガイモです。
ジャガイモをただ揚げて
塩をかけただけの
フレンチフライも
美味しいので、
基本的にジャガイモの
でんぷんと、
油の愛称は抜群と
いうことでしょう。
それを、マッシュして
炒めた挽肉、野菜を
投入したものに、
衣をつけて揚げる。
チョウシ屋のコロッケは
しかし具沢山ではありません。
この美味しさは、
おそらくジャガイモ自体が
美味しい。茹でるのか
蒸すのか分かりませんが、
しっかり水分が抜け、
でんぷんの旨みが
充分感じられる
ジャガイモと程よい
味付けの具材。
それを、ラードで揚げるから
さらに脱水され、ジャガイモの
ホクホク感が増していきます。
ラードとジャガイモの旨みだけで
充分勝負できるものに、
具材は脇役にそっと控えながらも
肉汁と甘みを過不足なく供給して
くれるので、この完成度なのだと
思います。
これが家庭のコロッケのように
具材たっぷりでは、
おそらく駄目なんです。
具材が主張しすぎると、
ラードとジャガイモの
旨さが引っ込んでしまうのです。
昨今の健康志向で
ラードやトランス脂肪酸が
どんどん排除されていく中、
この味は天然記念物に指定して
後世に引き継いでもらいたいものです。

そして、蛇足ですが
お店の雰囲気がいいんです。
昭和の匂いプンプンの
お店で、昭和の味を
守り抜いているチョウシ屋さん。
ずっと続けてください。
お願いします。

<お店情報>
東京都中央区銀座3-11-6
東京メトロ銀座線銀座駅徒歩3分
東銀座駅A7出口徒歩2分
東銀座駅から220m
営業時間[火〜金]11:00〜14:00 16:00〜18:00(売切れ仕舞い)
定休日は土日月祝
地図などさらに詳しい情報はこちらで⇒チョウシ屋





posted by トッチ at 12:47| Comment(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月08日

「立ち飲み」の研究。

おおIMG_1886 (002).jpg
立ち飲みというのは
サラリーマンのお財布の
味方というだけではなく、
見ず知らずのお客さん同士が
カウンターで顔を並べて、
ゆるーいつながりを
感じることができる
不思議なお店です。
常連さんたちは、それぞれが
職場やテレビ、
バスや電車で仕入れてきた
話を話し、たまたま
入ったお客さんも
狭い店内で否応なく
聞こえてくる会話を
ニヤニヤしたり、
うなづいたりしながら聞き、
飲んでいます。
おおIMG_1887 (002).jpg
隣のお客さんが
頼んだ煮物が美味しそうだと、
「マスター、こっちも同じもの!」
なんていう声も聞こえてきます。
テーブル席の居酒屋と、
カウンターの立ち飲みの
大きな違いは、
他のお客に対する
配慮の度合いだと思うのです。
血はつながっていなくても、
お酒でつながっている
時間限定の家族のような
雰囲気になるのが
立ち飲みなのだと
思うのです。
おおふIMG_0683 (002).jpg
「よかったら、一ついかがですか?」
なんておつまみをあげたり
もらったりなんてことも
吉田類さんでなくても
出来てしまうのが
いいところです。
こんな、いい雰囲気を
作り出せるかどうかが
いい店とそうでない店の
分かれ道なのだと思うのです。
そこが店主の腕の見せ所。
客に深入りせず、
冷たくもせず、
客と客とをごく自然に
つなぎあわせるという
高度な人間力が
求められるのです。
安い、早い、旨い、
だけでは成り立たないところが
ファストフードと違うところだと
思うのです。





ラベル:立ち飲み 吉田類
posted by トッチ at 16:23| Comment(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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